2010年01月01日

はじめに

※念の為の注意書き※
この物語はMMORPG「A3」から派生した二次小説です。登場人物はNPC以外、モデルとなる人物が実在します。ご本人に了承を得ておりますが、この物語を盛り上げるキャラクターとして多少の脚色があったりします。
なお、著作権につきましては、運営元であるガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社と開発元である株式会社アクトズソフトおよび株式会社アニパークに帰属します。

登場人物一覧はコチラ
posted by さくらもち at 00:00| Comment(2) | へっぽこな設定

2008年11月12日

第四部 21話

ふらりとへたり込む姿を、仲間たちが遠巻きに見守る。まだ坂の半ばくらいだが、あまり進むとシドヘの外をうろつくモンスターどもに襲われるのだ。
「気が済んだ?」
「な、なんとか…」
彼女にはほんの数瞬の事であるが、実際にはかなりの時間が経過していた。
「まあ、ある意味で面白い見世物だったな」
「表情豊かな方は得ですねぇ」
人が疲労しきってフラフラだというのに、頭上から聞こえてくるものは楽しげな笑い声まで含んでいる。sakuraはギッと睨むついでに杖を振り上げた。
「ちったぁ慰めろ! あと、ヘンな褒め言葉もいらねぇッ」
「へっぽこ〜。ほらほら言葉遣い、言葉遣い」
「……妙な褒め言葉なんかいらないんデスノヨ」
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posted by さくらもち at 11:17| Comment(3) | とある魔法師の物語

2008年10月09日

第四部 20話

軽い眩暈と鼻をつく臭気に、悪い夢でも見ているような錯覚に陥る。ここはどこかと訊ねれば、そんな事も知らないのかと笑われる。
お前は、自らで足を踏み入れた場所が『何』か気づいていないのか、と。
「ここは死の国」
「死?」
「闇の帝王ハーケンが治める、シルバード最下層の世界だよ」
「しるばーど?」
大地は今まで見てきたどれとも違っていた。荒廃したヘルマーシュ大陸にだって、こんなただれた場所なんてなかった。地面の下からせり上がる根は、葉の一つもつけない大樹が生やしたものだ。
洞窟もある。
だが、これは『何』だ。土か。こんなものが生命を育むのか。
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posted by さくらもち at 12:24| Comment(3) | とある魔法師の物語

2008年10月04日

第四部 19話

キンストンはWishたちを見ると、シワだらけの顔をほころばせた。
「おぉ、やっと来おったか」
「モノグサたちがブータレるんで、集めるの手間取っちゃってね」
「ふぉふぉふぉ、若いうちは我侭も言うもんだて」
「世間話はその辺にして、さっさと送ってほしいんだけど?」
「おお。そうじゃったな」
頷いた老人は、おもむろに片手を出す。
「なに」
「地獄の橋渡しもタダではない、と言うじゃろ」
いつものをもらってないと言うキンストンに、Wishは顔色一つ変えずに一握りの金貨を渡す。直前で小さく舌打ちしたのは、たまたま近くにいたsakuraが聞いていた。
かといってツッコミを入れれば、数倍にして返されるので黙っている。
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posted by さくらもち at 23:47| Comment(3) | とある魔法師の物語

2008年06月29日

第四部 18話

乱れた緋色の髪もそのままに、魔法師が酒場のテーブルにぐったりと突っ伏す。倒れた拍子に巻き添えをくった空瓶を、同じく突っ伏した聖騎士が受け止めた。
「もうヤダ」
「痛いのイヤダ」
愚痴かボヤキか分からないうめき声が交互に上がる。
「しんどい」
「疲れた」
「我々に長期休暇を要求する!」
「じゃあ、酒代払え」
「「ゴメンナサイ」」
別に、二人とも金欠という訳でもない。それなりに難易度の高いマップに向かう事ができるようになったおかげで、高値で取引されるアイテムも拾えるようになった。
だが、同時に命綱となる装備品にも高額の資金が必要なのである。
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posted by さくらもち at 20:30| Comment(1) | とある魔法師の物語

2008年05月31日

第四部 17話

へっぽこ魔法師と弓娘たちが、突如現われたカテル神像相手に奮戦している頃。
「・・・・さて、どうしたものか」
吹き抜けの廃墟と化したクラーブで、誰ともなしに呟いた声が風に流される。彼が見つめているのは、一際大きなクレーターの中心部だった。そこには粉々に砕かれた武器の残骸が散らばっている。
「何か、あったというのが正しいでしょうね」
鎧に包まれた手で、柄だった部分を拾った。
強力な力でへし折ったにしては、それぞれのパーツが細かすぎる。だが、魔法以外にルーン強化された武器をバラバラにする事ができるだろうか。
「しかも、理由がない」
そう言いながらも、Jはある予感に眉を寄せる。
とても悪い予感。
そして、それは確信に近いような直感。
幾多の戦場を潜り抜けてきたからこそ分かる感覚。
とある戦士の墓標は、今やぽっかりと空いた穴だけ――


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posted by さくらもち at 04:42| Comment(1) | とある魔法師の物語

2008年05月23日

第四部 16話

深く考えたら負けだ。
そんな言葉が、灰になって消える氷の魔人から聞こえたような気がした。血飛沫はとうに谷の養分になってしまっている。モンスターの大小に問わず、その死体はきれいになくなる。便利だと思う反面、どこか薄ら寒いものを感じる。
「みけんのしわー」
「ギャー」

  とす。

そんな効果音がぴったりの弓矢が、sakuraの額中央部に突き刺さった。受けた本人は低級モンスターのような悲鳴を上げて後方に倒れる。
「むつかしい顔、いくない」
「ふつうに痛かったです、サンタお嬢さま」
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posted by さくらもち at 23:11| Comment(3) | とある魔法師の物語

2008年05月16日

第四章 15話

ネビアが血の谷と呼ばれたのは、理由がある。
「ちょうどテモズとクァナトの中間地点に谷があって、そこが戦場になった・・・・って聞けぇ!!」
「置いてくよ〜?」
身軽な弓師たちが、凹凸の激しい地平を滑るように進んでいく。
谷には三つの段差があり、中央部には何かの祭壇らしき跡が残っていた。四方からの階段はあるものの、ほとんど何も残っていないに等しい。
それが何に使われていたか、知る者はもういない。
「レア武器!」
「レアアイテム!」
「けーけんち〜」
「それ一番しょぼい」
え〜、と不満げなデジレはともかく、サンタと凛はモンスターの攻撃をひらりひらりと避けながら、突き進んでいた。
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posted by さくらもち at 07:42| Comment(1) | とある魔法師の物語

2008年04月25日

第四部 14話

其は神に非ず。

その言葉が、sakuraの頭の中をぐるぐると巡っていた。彼の言っていた『神を騙る魔物』という言葉が予想通りだとしたら、この世界はとんでもない間違いを内包している事になる。
(そういや神学って、ヘルマーシュにあったっけ)
神について語る学問はおろか、精霊に関する学問もほとんど存在しないような気がする。魔法師は純粋な魔法学を追求するのだが、精霊との関連性は問われていない。
同様に聖騎士に、神のなんたるかを説く講義はない。もちろん、そういった議論を戦わせるという話も聞いた事がなかった。
「よく考えたら、おかしいコトいっぱいじゃん」
彼らは彼らについて悟らせない為に、彼らを知る方法を極力なくしたのだ。別の方向に興味を向けさせることで、彼らは「神」であり続けた。
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posted by さくらもち at 23:50| Comment(0) | とある魔法師の物語

2008年04月21日

へっぽこ魔法師、塔へ行く! その参

サンタ「sakuraちゃん、sakuraちゃん」
sakura「なんですか、どんぐち二号さん」
サンタ「違うよ、どんぐちなのはころりんちゃんだよ」
sakura「どっちでもいいです。んで、何? どした」
サンタ「『心臓の魔法師』ってなぁに?」
sakura「ころりん、出てきやがれ!!」
凛「はいはい。なになに、呼んだ?」
sakura「間違った知識教える、いくない!」
凛「だって、心臓集めクエの話でそ」
sakura「そーだけど、心臓の魔法師ってえぐいでそ!」
凛「サンタちゃん…」
デジレ「あ、それは私」
sakura「あんたかああああぁ!!」
デジレ「そんなに怒らなくてもいいじゃない〜」
sakura「リアルなの! えぐいの!! 誤解招くの!!」
デジレ「人気なさそうだから、最新ネタは更新しないってゆってたし、別にいいんじゃ…」
凛「あ、そうなんだ」
サンタ「んで、みんなの出番は?」
sakura「ぎくぅっ」


『その参』を読んでみる
posted by さくらもち at 05:47| Comment(2) | とある魔法師の日常